
優れた教科書(5点)
他の教科書を読んでみたことがないので比較はできないのだが、これだけを見た限りでは、諸般の議論は別として、なかなかいい教科書だと思う。特に、幕末から明治期にかけての書きぶりは生き生きとして迫力があり、少年少女の歴史への好奇心をかきたて、学習意欲を高めるのに効果的ではないかと感じた。国際社会の中の日本、という観点を重視しているのも、日本の中で起こったことの歴史的必然を理解するためには有効だろう。 学習指導要領が付録されており、それと比較してみても、記述は指導要領に従い、それを逸脱することなく書かれていることが良くわかる。史実の扱いに関してもバランスを欠いている感はないし、解釈に諸説ある部分については、必ず両論を併記してバランスを取っている。
なかなか良い教科書であり、仮に私が学ぶにしても教えるにしてもこの教科書で不満はない。
政治的中立者の意見(5点)
私を含めて政治的に右でも左でもないと自覚されている大多数の人々は、この教科書をきっと肯定的に評価するでしょう。歴史を現代の一方的な価値観でみるのではなく、その当時の為政者や民衆がどのように考えてとった結果であったかということを伝えようとする姿勢は素晴らしいものです。そこからはじめて我々は歴史から将来への本当の教訓を読みとることができるからです。本書をただ口汚く罵るだけの評価もありますが、短絡的、非論理的な印象を拭えません。 もうひとつ重要なポイントは、一部の近隣諸国と異なりわが国は様々な特徴をもった複数の教科書が存在しうるという事実こそを誇るべきであり、本書に対する出版妨害などというような行為は論外でしょう。
新しい歴史教科書―市販本(4点)
この本を読む前はどんな過激な教科書かと思っていたが、読んでみるといたっておとなしい教科書であった。神話が多すぎるとの批判もあったが、実際には前半の部分だけであったし、中国、韓国に対する記述も客観的な表現にとどまっていた。中学用の教科書なのでしょうがないかもしれないが、近代史の部分は人名、事件などの名称の列挙ばかりが目に付き、もう少し具体的な解説がほしいと感じた。 |