
ステキな写真とエッセイ(5点)
大和路の魅力を我々に伝え続けてきた入江泰吉さんの写真が76点と、味わい深いエッセイが文庫本になって蘇って来ました。
個々の写真の美しさはいうまでもありません。入江さんの大和路への愛情が全作品に込められています。何気ない野に咲く花々やひっそりとした遺跡も入江さんに切り取られると崇高な芸術作品にまで高められます。対象物への視点の温かさが伝わってくるのは流石ですね。
掲載されている文章も含蓄に富み、豊かな人間性を感じさせるものばかりでした。ことに「ファインダーから見た大和路」で書かれた大和路への思いはとても参考になりました。オススメの場所の紹介でもありますが、ライフワークに選ばれた理由や愛情が感じられるものでした。
白洲正子さんの「人間のいない風景」の文章も趣のあるものでしたし、杉本健吉さんの「回想・カメラで絵を描く人」で書かれた入江泰吉さんの人となりもステキな解説だと思いました。
大和路の散策にはなくてはならないものでしょうね。文庫本というハンディーさが嬉しいです。 |