
「貴種」はもう必要ない(3点)
河原敏明という人は古くからの皇室ライターらしいのだが、この問題に対する執念は、恐るべきものがある。
それだけ、価値のあるネタであった、ということだ。
それが、一部でしか話題にならなかったというのは、どういうわけか。ご本人亡き今、さらに忘れられていくのであろう。
べつに、皇室ライターとしての河原氏が、執念を燃やすのは職業柄当然だから、いいんである。
ただそこに、河原氏が日本人として抱いている、「ダヴィンチコード」とは異なる、日本人特有の「何よりも血を重んじる」価値観を強く感じる。
私見では、「ダヴィンチコード」の衝撃というのは、「キリストの末裔という貴種が存続している」ということではなくて、「キリストが結婚して子供までこさえてた。ぜんぜん人間ぽいじゃんか。」というところにあったのだと思う。
「妹君」に対する河原氏の情熱は、そうではなくて、そのものずばりの「貴種」に対するものである。河原氏はなぜ、タダの尼さんで終わってはいけないと思うのか。なぜ、「お気の毒」とか「忍びない」とか「本来なら…」などとグルグル考え続けて止まらなくなるのか。
「血筋」が最も価値のあるもの、という意識があるからである。そしてそれは、日本人が有史以来ずっとやってきたことなのだ。
けれど、日本人は、いいかげんに、その価値観をどうにかしなければいけない。
「血筋」だ「貴種」だ、といって、すべての物事が回っていたのは、戦前で終わっているはずなのだ。これからは「血筋」ではないもので人の価値が決められなければいけない。
河原氏の努力と執念はたいしたものだが、「地方の寺の尼さん」として暮らしている人を、「どうにかして、浮かび上がらせたい」などというその考え方が、もう、「必要とされていない」のです。兄宮の日記からの推理については、ご炯眼。
日本人なら必ず読んでください。(5点)
こんなこと隠していたのかと驚きました。
著者の足を使った取材と本のまとめ方がとてもよく、
慣れない皇室用語が出てきても、ずんずんと読み進むことができます。
皇室に興味ない人でも、皇室関係の本をもっと読んでみたいと思わせる1冊です。
早く読みたかった・・・・(5点)
皇室ジャーナリストとして著名な著者が各界から浴びせられるであろう 誤解や妨害を恐れずに徹底した取材によって上梓した一冊です。 皇室や華族関係について興味のある方にはお勧めです。 ごく普通の読み物としてとらえても退屈しませんし下世話な内容では ありません。 私が本書を手にしたのは2001年ですがもう少し早くこの本の存在を知っていたらと残念でなりませんでした。 現在は価格も求めやすくなりお勧めです。 |