
思わず立ち読みで読破してしまいました。(5点)
新聞で断片的に読んでいたつもりでいたのですが、自分が告知を受けてから、抗ガン剤にトライし、「抗ガン剤はきいていません」と主治医に告げられてから、町の本屋さんで出会いました。 その通り、その通り、その通り!!、隅っこのコーナーだったので、涙があとからあとから出てきました。私はとても弱虫で、続けざまにくる現実に、向かい合う力も残っていなかったのですが、上野さんの率直な想いがとても伝わってきて、あ、やっぱりこう感じるんだよね・他の体験記ではなかなか見られなかったことが書いてあり、とても親近感を覚えました。私もここから始めるしかないんだ、まだ始められるんだと思うことができました。生きてることに感謝する気持ちが沸いてきました。上野さんありがとう。怖いのはガンではなく(もちろん怖いけど)、弱い自分です。
喫煙記者のガン(3点)
26歳で睾丸腫瘍になった新聞記者の手記である。睾丸腫瘍と同じ種類の胚芽細胞腫の治療を私は医者としてやっていたことがある。医者の立場から手記を読んでいて、横浜国大の治療に少し首を傾げる場面もあった。それにしても、新聞記者はどうして『殆ど全員が』タバコを吸うのだろう。タバコには200種類以上の有害物質、40種類以上の発癌物質が含まれている。20代の若いうちからその悪影響で発病する人も決して珍しくはない。 『ときどき、ポケットの携帯電話にふっと意識が行ってしまうのは仕方がない。「三度目」(再発)が来るのか来ないのか。あと三年間は「レッドゾーン」だ。再発を告げる携帯電話は、いつ鳴ってもおかしくない。忘れようとか、完治したことをひたすら信じようとかではなく、がんと、自分と向き合いたいと思う。いつか死ぬという現実をときどき意識することは、何が大切なのかを考えることにつながるから。』 ガンが教えてくれることは、一日一日がかけがえもなく大切であり、妻や子供や友人(そしてその他大勢も)と過ごせるひと時ひと時がかけがえもなく愛しいということ、それを教えてくれ気づかせてくれるのが『病気』なのだ。
こころが動く(5点)
雲がびゅんびゅん飛び、雨がびしびし皮膚に痛い。本を読みながら僕はずっと嵐の中にいる気分だった。 時々息を呑まないと苦しくなった。読み終わった後、ふーんと思った。ふーんと思ってそれからもう少し人生をがんばろうと思った。そのあと電車の中で少し泣いた。 |